阿武隈急行の沿線自治体が赤字を補填するため負担する補助金について、宮城県柴田町が2023年度分2,358万円の支払いを拒否していることがわかりました。
阿武隈急行は宮城県柴田町の槻木(つきのき)駅と福島市の福島駅を結ぶ第3セクターで2023年度、鉄道事業の経常収支は5億1200万円の赤字と厳しい経営が続いています。

この赤字を補填するため宮城、福島の両県と沿線の5つの自治体は補助金を出していますが、このうち宮城県柴田町は2023年度分の補助金2,358万円の負担を拒否しています。
理由について柴田町は…
柴田町 水戸英義副町長
「赤字減少に向けた具体的な阿武隈急行からの対応方針、努力が見えない。単に赤字だから柴田町が税金で補填するというのは町民にはとても説明できない」

また、柴田町は、各区間の利用者数や営業距離に応じた負担割合とするなど各自治体の負担を見直すべきと主張しています。
阿武隈急行への支援を巡り村井嘉浩宮城県知事は10日、次のように述べました。
「補助金を県は全体の2分の1、残り2分の1は3市町で負担をしてくださいとルール化されている。維持するとなると苦しくなります。その覚悟をもってやっていただけるかどうか」

阿武隈急行は「収入が減少するなか鉄路の維持管理には費用もかかるため1日でも早く支援してほしい」とコメントしています。
柴田町は赤字補填のための補助金の支出は拒否していますが、施設整備のための補助金は負担しています。
阿武隈急行のBRTへの転換も含め、議論が進められています。














