この道30年の園主のもとで盆栽を学ぶ外国人観光客
外国人に広がる盆栽人気は関西の郊外でも。兵庫県加西市にある「盆栽翠松園」。
2000年に創業し、大小約1000点の盆栽が置かれています。園主の松末浩二さん(48)は、この道30年のベテランです。
(盆栽翠松園・園主 松末浩二さん)「基本的に日本に自生しているものは全て盆栽にすることは可能なんです。(日本に自生する)2千何百とある種類のほとんどが盆栽にすることが可能だと思います」
松末さんは要望に応じて園を訪れた人に指導することもあります。この日やってきたのはタイからの観光客です。タイでパイロットとして働くキチポンさん(34)とシンさん(38)。2人はそれぞれタイの自宅で盆栽を育てていますが、手入れの仕方でわからないことがあり、翠松園を訪れました。
(キチポンさん)「タイでも日本の樹をより良く育てるため、世話の方法を習いに来ました」
(シンさん)「真柏という樹が家にあるけれど、世話や剪定の方法がわからなくて習いに来ました」
2人が悩んでいるのは、盆栽の世界観を鉢の中でどう表現するのか。木が自然の中でどのように成長するかを想像して枝や葉を剪定していきます。
(盆栽翠松園・園主 松末浩二さん)「風はこちらから吹いてくる。ここを切って形を整えて」
松末さんの指導を受けながら不要な葉や枝を取り除きます。細やかに人の手を加えることで鉢の中に自然を造り上げるのです。
(キチポンさん)「盆栽に集中していると他のことを考えず瞑想できます」
(シンさん)「盆栽をしているとリラックスできます。絵を描いたり、おもちゃで遊んだり、というような感じでね」