子どもを預けていた保護者
・「夫が別の保育園を見つけてくると思うが、娘が受け入れてくれるかどうか」

・「すごい困ってます。いま現在は、うちの職場は、割と子供を休んで連れて行っても大丈夫なところではあるので、周りに申し訳ないなと思いながらも、一緒に職場に連れて行って仕事している感じ」

休園によって転園を余儀なくされた園児は、6月6日現在、認可保育園だけで74人にのぼります。

この事態に、札幌市の秋元市長は…。

札幌市 秋元克広市長
「今回はあまりにも突然で、市の方にも事前の連絡がありませんでした。そういう意味では大変ずさんで無責任な対応だと」

関係者によりますと、休園の理由は、給与の未払いや人員不足による職員の一斉退職です。働いていた保育士たちは、園のずさんな運営実態をこう訴えます。

働いていた保育士
・「私も、もう一人辞めた先生も(給料が)払われていないです。1か月分ですね…出てないです。メールで“給料はいつになりますか?”と聞いたところ、メールで“労基に聞け”と、その一言で終わりました」

・「保育士ももう配置基準には満たない状態で、監査にも引っかかっていましたし、実際、系列園の先生がうちの職員になっているという書類を作られていたことも」

・「職員がいない中でも、入園したい希望があったら、絶対断るなって…“今はこれ以上(保育園に)入れられないです”と言っても“子ども1人にいくらのお金が出ると思って、その補助金とか…お前はそれを無駄にするのか”とかを言われるので、やっぱり、私から見たら、子どもをお金に見てるのかな…と感じていました」

「中和興産」をめぐっては、認可外保育園の助成事業を行う「児童育成協会」が、およそ4700万円分の過払い金を返還請求しているほか、札幌市も、施設運営のための助成金およそ2600万円が、過払いだったとして返還を求めています。

「中和興産」の元職員は、在職していない職員を書類に記載するなどの“水増し申請”が、男性経営者によって行われていたと証言します。

中和興産の元職員
「これはいない人間。私会ったこともない人間ですよ。いいんですか…こんな人を入れてと。それに対して彼が言ったのは“そんなこと、みんなやっているから…何があっても会社が責任を取るし、そのために市議会議員とか支援しているんだ。だからやってくれ”…と」