被害者2人は重傷 左目に後遺症

弁護士:
コンビニ(※別店舗)でのバイト経験からどこに金が保管されているか知っていたのか?

被告:
事務所の金庫にあると思った。鍵かパスワードで開ける(と思っていた)。

──店裏に待機した後の状況は?

店員がすぐそばまで来て止まり、また遠ざかっていった。その後ろ姿を見て何も考えられなくなった。そのあとは記憶がなく、気付いた時には店員が倒れ、痙攣していた

──倒れたことに気づいてからは?

(店員を)隠そうとしたところ、駐車場に車が入ってきた。まずいと思い、頭が真っ白になった。(客が)店内へ入ったのを追いかけていった。場面ごとの記憶しかないが、客とバールの取り合いになった。素手で殴り、逃げていく背中を見た。

──客が逃げるのを止めなかったのはなぜか?通報されるとは考えなかったのか?

考えが至らず、お金を取るため、バックヤードへ金庫を目指して向かった。金庫から金を盗み、逃げる途中で客の財布を見つけ、それも持って逃げた

元店員の男性(当時48)は頭がい骨骨折・右急性硬膜外血腫・脳挫傷などの大けがをし、視神経が傷ついたことで左目の視力が0.04まで落ちる後遺症が残った。男性客(当時63歳)は左頭頂骨骨折・左下顎骨骨折・左尺骨骨折・左母指伸筋腱断裂等などの大けがをした。

──被害者への思いは?

全く関係ない人を暴行し、事件に巻き込んで一生の傷を負わせて人生までめちゃくちゃにしてしまった。店舗へも何十万円では済まない被害を出した。償っていきたい。