『終活』どうすれば広がる?

 終活の準備は本人がやるしかありません。これまでは家族が担う前提で様々な葬儀や財産分与の制度設計がされてきました。しかしそれが現在は行政や介護現場の人の仕事外での負担になってしまっているということです。

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 高齢者問題に詳しい日本総研の沢村香苗さんによりますと、身寄りがない高齢者は、実は生きている間にも様々な問題に直面してしまうのだそうです。例えば、入院ができない、施設に入所できない、家の賃貸契約ができない…などです。そして沢村さんは、一番問題なのは、様子の変化に誰も気づくことができないことだと指摘します。身体機能、認知機能が低下し、例えば、庭の草を食べてしまうとか、生の肉を食べてしまうという状況にもかかわらず、誰にも気づいてもらえないということが起きてしまうといいます。

 厚労省は、2040年には高齢者の7人に1人が認知症になると推計しています。これを解決していくためにはどうすれば良いのでしょうか。

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 沢村さんは、解決策として、地域コミュニティを復活させてお互いに見守り合う制度をつくることや、法律改正なども含めて行政サービスを拡充させること、などを挙げています。

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 一番は自分自身で備えることなのですが、終活は▼面倒くさい▼お金がかかる▼いつくるかわからない▼楽しくない、といった理由で先延ばしをしてしまうもの。

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 そこで、沢村さんは、例えば終活をした人は公共機関の利用時に優遇される、といった何か見返り(インセンティブ)を作らないと、終活を広げるのは難しいと話します。新たな社会的システムづくりが必要な段階にきているのかもしれません。

 (2024年5月28日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)