この値上げの動きは今後、全国に広がっていくのでしょうか。水道事業に詳しい近畿大学の浦上拓也教授によると、「自治体にもよるが、水道料金が倍以上になる場所も出てくる」とのことで、人口が少なく税収も少ない地域で値上げの可能性が出てきそうです。
人口減少に加え、シャワーヘッドや洗濯機といった節水機器の普及によって水の需要が減ったことも、値上げの背景にあるようです。
「子や孫世代に何ができるのか?」先を見据えた議論を
水道管の老朽化に対して、様々な対策が考えられています。例えば、複数の市町村が枠を越えて統合する「広域化」です。経営状況が異なる自治体が協力できるかという問題もありますが、広域化を進める必要があると浦上拓也教授は言います。
また、過疎化・高齢化が進んでいる集落では、多額のお金を投資して新たに水道管を更新するのではなく、給水車が貯水タンクに水を届ける「運搬給水」という方法も考えられています。
浦上拓也教授は「子どもや孫たちの世代に何ができるのか?」という問いを強調しています。水道料金の値上げは嫌だけれども、値上げの先を見据えるべきなのかもしれません。
ただ、水道料金の値上げが唯一の解決策なのでしょうか?無駄な税金はないのでしょうか?ここにも目を光らせる必要があります。
(2024年5月24日放送 MBSテレビ「よんチャンTV」より)