《取り調べ官としての信頼関係だと認識》

(西山さん側の弁護士)「取り調べ中に、西山さんからの気持ちを認識していましたか?」
(警察官)「被疑者と取り調べ官との間で信頼が寄せられていると思っていました」
(西山さん側の弁護士)「逮捕後の供述調書や供述書には、『刑事さんは本当に私のことを思って話を聞き、私のことを決して見捨てませんでした。いつも一生懸命にしてくれて、お前を信じている、俺がお前の不安を取り除いてやる、と言ってくれました』と書かれていますが、その気持ちは本心だと認識していましたか?」(警察官)「はい」
(西山さん側の弁護士)「不安を取り除いてやる、と言いましたか?」
(警察官)「そのような言葉だったか覚えていないですが、自分には取り調べ官として責務がある。被疑者は不安な気持ちでおりましたので、真実を話すように、という意味で話したと思います」
(西山さん側の弁護士)「西山さんの感情についてはどう認識していたか?」
(警察官)「信頼が寄せられていると思っていました」
(西山さん側の弁護士)「信頼が寄せられるべきだという認識で、西山さんの気持ちを意識をしたことはあるか?」
(警察官)「取り調べ官として当たり前のことです」

 警察官は、西山さんから寄せられていた気持ちは「恋愛感情」ではなく、あくまで「被疑者と取り調べ官としての信頼関係」だと認識していたと訴えた。