服役中に自分自身と向き合い依存症からの回復を決意

一方で、渡邊さんの母親は、どのように息子と向き合えばよいのか途方に暮れていたと言います。
(渡邊さんの母)「(当時)依存症なんていう言葉は誰1人言わない。今でこそ言うけどね。私にもこの子の気持ちが理解できないし。親やから子どもをなんとかまともにしてやりたいと思う気持ちが、つい叱る言葉になってしまって」
家庭のことは家庭で解決するべきだと、渡邊さんを叱り続けました。その後も渡邊さんは酒と薬物への依存が止まらず、精神科病院への入退院を48回繰り返しました。さらに、30歳の時にはシンナーや酒を盗んだとして逮捕。服役中、酒も薬物も手に入らない状況で自分自身と向き合い続け、依存症からの回復を決意しました。

以来15年、支援施設に通ったり、当事者グループの集まりに参加したりして酒も薬物も摂取せずにここまできています。利用者は依存症を抱える渡邊さんが職員をしていることについて、次のように話します。
「心強いですよね」
「こっちの気持ちを分かってくれているから」
「社会復帰もできるんやっていうのが目に見えてるので」
(渡邊洋次郎さん)「自分がしてきた経験はあるけども、それを(1つの案として)使えるぐらいのものとして置いておけるほうが自分は良いのかなと」














