デング熱などを媒介するヤブ蚊「ヒトスジシマカ」は、年間の平均気温11度以上が生息域。
最悪のケースを想定した場合、今世紀末には県内のほとんどが生息域になる可能性もあります。
また植物も大きな影響を受けます。
2023年は記録的な猛暑により、農業にも被害が出ました。
コメを栽培する男性:
「去年本当にあんまり取れなかったんでうちは…」
「ふつう稲刈ると、そのあと生えてこないんですけど、そのあとどんどん生えてきて、同じぐらい穂が伸びたりして、あんなの見たことないです」

コメやリンゴを栽培する男性:
「去年はやっぱりコメ自体は良くなかったですね。水が熱くてダメだったですよね」
「いまここコシヒカリですけど、コシヒカリじゃないコメにだんだん変えていく形になるんじゃないかと、近い将来」
「リンゴ去年はだめだったです。普通なら赤くなるのに赤くならなくて黄色っぽくなっちゃって、私はちょっと今年は接ぎ木しましたけどね。秋映(あきばえ)っていうリンゴにしたり、ちょっと早いし楽だし、あれが赤くならないってことはないから。売れるリンゴじゃないと」
今年も、気象庁の3か月予報では、5月から7月にかけて、全国的に気温が平年より高くなる見通しが示されています。
有効な対策はあるのでしょうか。

環境保全研究所・浜田研究員:
「個人(の対策)とすれば、温室効果ガスをなるべく出さないようにするということに尽きると思う。結果として地域なり社会全体がゼロカーボンになっていくということで、温暖化のような気候変動に歯止めをかけることができるようになると思う。その一方で、いま私たちが言っているのは、どうしても進んでしまう『温暖化に対する適応』ということも、あわせて取り組む必要があるとお伝えしている」
温暖化対策の一つとして、農業分野で進められているのが暑さに強い品種の開発です。