名前の由来は?
ところで、「かんぱち・いちろく」という列車の名前は、どこからきているのでしょうか。

「かんぱち」は、大分県九重町に本社を置く八鹿酒造の3代目蔵元・麻生観八の名前から。
観八は、交通が不便だった郷土の発展を願い、当時の国鉄久大線の敷設に尽力しました。

麻生益直社長「この地域を開発する為には、まずは鉄道だと。いわゆる九州横断鉄道、久留米と大分を結ばなければ意味がない。という事で働きかけをして、スタートしたのが明治38年と聞いております」
その功績から、JR九州は列車名だけでなく、八鹿酒造の地元の恵良駅を「おもてなし駅」として停車駅にしています。

一方、「いちろく」は、所有していた土地を国鉄に無償で譲渡し、由布院の発展に大きく寄与した実業家、衛藤一六の名前から取られました。

由布院盆地を大きく曲がるルートとなったため、そのカーブは今も「一六曲がり」と呼ばれています。

衛藤一六の曾孫衛藤道哉さん「大変名誉なことだと思います。これ以上のものはないし、両親が生きていたら涙ながして喜ぶと思います」