■単なる“寝違え”と思ったら…

上村キャスター:
鈍い痛みでも放置しないように、どういう場所が危ないのか詳しく見ていきます。

【スマホ首】
“スマホ首”というのは、スマートフォンやパソコンの見過ぎによって、通常は湾曲している首の骨が、まっすぐになってしまうことです。そうすることで筋肉への負担が増えて首の凝り・こわばりに繋がることも。

加えて、スマホ首を原因とする「頸椎症」も発症する可能性があります。

【頸椎症】
腕や手にしびれが生じる症状。スマホ首で首がまっすぐになることで骨の中を通る神経が圧迫されている状態。悪化すると、箸を使ったりボタンをかけるときなど、指先の細かい作業ができにくくなる可能性も。

京都木原病院の木原俊壱院長によりますと、このような場合は頸椎の専門医がいる病院で受診をしてくださいということでした。

続いて、“寝違え”について見ていきましょう。

【寝違え】
長時間不自然な体勢で寝ていることで、首の筋肉に急性の炎症が起きている状態。

安静にして数日間経つと少しずつ良くなることが多いですが、なかなか良くならない場合はこんな可能性もあります…

【頚椎偽痛風】
頚椎の関節、骨と骨の間にピロリン酸カルシウムがたまり、炎症を起こしている状態です。人によっては発熱や腫れなどの症状も。

木原院長によりますと、こちらは“年配の女性”に多く、「激しい痛みで首が動かせない場合」は病院で受診するようにということをおっしゃっていました。

■“首の後ろ”の激しい痛みは要注意!命にかかわる病気の可能性も…

“突然”始まった首の後ろ側の激しい痛みは特に注意、命に関わる病気の可能性もあるといいます。「首の後ろ」というのと「突然」ということがポイントです。▼くも膜下出血であったり、▼髄膜炎、▼脳炎、そして▼脊椎へのがんの骨の転移などの可能性があるということでした。

さらに、“首の横にしこり”がある場合も要注意です。

熱が出る前などにリンパにしこりが生じることありますよね。しかし、長期間しこりができたり、またはしこりが大きくなったりする場合は注意をしてください。木原院長によると悪性リンパ腫やがんのリンパ節転移などの可能性もあるということで、早期の受診を呼びかけていました。