“リレー侍”金メダル獲得のカギは「バトンパス」の事前練習と長期間のコンディション保持

山内キャスター:
パリオリンピックの最終メンバーは、6月の日本選手権後に決定します。

高平さんによると、「まずは100mや200mの代表になる事が求められる」ということで、100m、200mの代表の中からリレーメンバーを組んでいくことになるといいます。

小池祐貴選手(28)
多田修平選手(27)
山縣亮太選手(31)
桐生祥秀選手(28)
飯塚翔太選手(32)
坂井隆一郎選手(26)

といった9秒台の記録保持者や、日本記録保持者、これまでの五輪に出場した選手と、今回の世界リレーに出場した若い選手たちが切磋琢磨していくことになるようです。

ホランキャスター:
ずっと輝いている選手もいますし、選手層がどんどん厚くなっているのを感じますね。

山内キャスター:
“リレー侍”が金メダルを獲るにはどうしたらいいのか、高平さんに聞いてみると、2023年の世界陸上、100mで6位に入ったサニブラウン選手の出場が欠かせないということです。

バトンパスなどの事前の練習や、オリンピック開催中に、選手たちが長い期間コンディションを保てるかというところが重要になるそうです。

例えば選手が100m、200m、4×100mリレーの3種目に出る場合、約1週間、良い状態をキープしなければならず、大変だということです。

サニブラウン選手は、東京オリンピックは200mに専念していたため、リレーには出場したことがありませんから、「コンディションを保てるか」などというのは重要になってきそうです。

オリンピック出場権を獲得後のインタビューで、サニブラウン選手は「試合数を重ねて、パリ五輪ではもっと良いバトンパスができれば、金メダルも狙えてくると思う」と、自信を持って話していました。

井上キャスター:
これまではリレーに照準を合わせるという選手が多いといわれていますが、今は個人でも狙える選手が多く、より日程調整が難しいようですね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
いろいろなスポーツで日本のレベルがどんどん上がっていて、オリンピックや野球など世界の舞台で活躍していて、すごいですよね。

ホランキャスター:
他国の選手たちも、オリンピックに合わせてもっとレベルを上げてくると考えると、気が抜けない数か月になりますね。

ハロルド・ジョージ・メイさん:
それが面白いですよね。向こうも合わせてくるから、日本は違う作戦を考えて…となります。勝負は1回というのがスポーツの楽しみですね。

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<プロフィール>
ハロルド・ジョージ・メイさん
日本コカ・コーラ副社長やタカラトミー社長などを歴任
現在 パナソニック社外取締役、アース製薬社外取締役など
オランダ出身、日本在住30年以上