「そうです。もちろん」
― 核兵器のない世界へ、ロシアはどうアプローチをしていきますか?
「さきほど申し上げたように、まず核戦争に勝者がありえない、核戦争を起こしてはならないという共通認識の確認のイニシアチブをとったのはロシアであると。
アメリカとの戦略攻撃兵器削減の延長を提案したのもロシアです。
それ以外の、核軍縮に関する協定からアメリカが脱退しています。INF(中距離核戦略全廃条約)を壊したのはアメリカです。あるいは、対ミサイル防衛の構築を制限していたABM(弾道弾迎撃ミサイル制限条約)から脱退したのもアメリカです。ロシアではありません。
そして、アメリカが意図的に、いままで核軍縮のプロセスを支えてきた条約から次々、脱退してしまったのは、いまの核軍縮の分野における極めて懸念すべき状態の理由であります。
ロシアは、核兵器のない世界の達成という崇高な目的をきちんと共有しておりまして、そのために今後とも積極的に努力していきたいと思います」
― 核兵器禁止条約に将来的に参加する意志はありますか?
「その核禁条約が結ばれたのは、残念ながら大間違いだというふうに我々は思っています。なぜかといいますと、即時に核兵器を禁止するよう求めても、それは非現実的であるからです。核保有国と非核保有国との間にまったく必要のない摩擦を引き起こしています。
核軍縮、核兵器の最終的な廃絶というものは、やっぱりNPT(核拡散防止条約)に従って行われるべきだと思っています。たとえば、客観的な現状・現実をご覧いただければ、直視していただければと思います。
いま現在、アメリカが何をやっているかというと、ABMから脱退し、その条約を壊した。ABMが核兵器の拡散、そして核兵器の近代化を抑止するというたいへん重要な役割を果たしていたのにアメリカがそれを反故にしたわけです。
さらにそういう対ミサイル防衛を地球的規模で構築しつつあるアメリカが、さらに戦略的な破壊力、戦略的な殺傷力を持つ、非核型の極めて強力な兵器を開発しつつあるわけです。
そういう状況下でロシアには現在、自国の存立、自国の安全保障を確実に確保するには、核抑止力しかないです。
私が先ほど申し上げたアメリカの無責任な方策に対しては。ですから、私たちは全体的な戦略的なバランスを維持しながら核軍縮、そして最終的に核兵器の全廃に進んでいきたいと思います」
― 岸田総理は広島選出で、橋渡しをしたいと言っているが。何か思うところはありますか?
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