ロシアのガルージン駐日大使は4日、広島市で原爆慰霊碑に献花しました。

それに先立ち、広島市でJNNの単独インタビューに応じました。今回のインタビューでの使用言語は日本語です。以下、全文です。

― 広島に来るのは初めてですか?
ロシア ガルージン駐日大使
「初めてではないです。初めて広島市に訪れたのは、40年前です。私は日本の大学の留学生で、留学生同士と一緒に国内旅行をしていて、どうしても広島を訪問したいと思ってきました。その後も出張や観光でも来ています。ですから広島の街が大好きです」
― その広島にアメリカが77年前に原爆を投下したことについてはどう考えていますか?
「まず、アメリカによる原爆の犠牲者の方々のご冥福を祈りたいと思っています。簡単に言えば、あの原爆がアメリカによる戦争犯罪だったと私は思っています。つまり、何らの軍事上の必要性がなかったのに民間施設、そして市民を殺害してしまった。これは、明らかに意図的に行われた、一般の広島の市民を対象にした事実上、核実験です。ですから、私はそれを厳しく糾弾しております。
そして、いま、70年以上経っているにも関わらず、アメリカが日本国民、広島の市民のみなさんに向けて謝罪を表明する意図が全く見られていないということは、本当に批判すべきことであります。
1999年にアメリカが旧ユーゴスラビアに対して、国連の安保理の決議に逆らって、軍事侵略・武装侵略を行った際に劣化ウランを含めた兵器を使った。このことをみてもアメリカの振る舞いが全く変わっていないということが明らかです」
― 今回、広島に来られた理由として、(このインタビューの前に、広島駅でうかがったとき)8月6日に合わせて、黙とうをささげたいという思いとおっしゃっていましたが?
「おっしゃる通りです。広島と長崎の悲劇は、ロシア国民の心に強く響いています。そして、40年前に私が初めて広島を訪問したときに、まず先に訪れたのは、平和公園、原爆資料館でした」
― ことしの8月6日に執り行われる平和記念式典に、広島市は招待状を送らなかった。この対応についてはどう感じていますか?