激減する銭湯を救おうと立ち上がった若い店長たち!様々なアイディアとおもてなしで自然と笑顔になるお客さん!その奮闘を追いました!
■お客さんのために過ごしやすい空間へ…“銭湯王子”のプロデュース
やってきたのは、東京・荒川区にある、昭和26年創業「梅の湯」。
15時の開店と同時に多くのお客さんで賑わい、浴場はお客さんでいっぱい。

店主は3代目の栗田尚史さん。これまで3軒の下町銭湯をプロデュースし再生してきた、またの名を“銭湯王子”。
梅の湯3代目栗田尚史さん
「試行錯誤しながらという感じですかね」
2016年には、自治体からの補助金なども利用し大幅にリニューアル。親子連れやお年寄りが移動しやすいようにエレベーターを設置し、休憩所を広くするなど過ごしやすい空間へと変えていったのです。

梅の湯3代目栗田さん
「高濃度水素風呂というお風呂になってます。都内の銭湯で設置したのは、うちが初めてです」
…というわけで、さっそくお風呂をいただきます(大人500円)。
高柳光希アナウンサー
「気泡がしっかり体にまとわりついてくる感じありますね。なめらかな肌触りです」
そして、お風呂のあとにはこんなお楽しみも。「梅の湯」の1階にある「やきとり梅京」は、備長炭でじっくりと焼いた鮮度の良い焼き鳥が食べられるとあって、大人気の“銭湯グルメ”になっています。

■「できるだけ多くの銭湯を一緒に残していきたい」 イベントも開催
人気の裏にはお客さんを楽しませようとする、栗田さんの努力がありました。
梅の湯3代目栗田さん
「次やるイベントをせっかくなので、お客さんに投票して決めてもらおうということで、そういう場所を設けています」
7月のイベントはキャンドル風呂か、花を浮かべるお風呂かお客さんが投票するアヒルのオモチャの数で決めるといいます。

あきらかにキャンドル風呂が圧勝していますが…
梅の湯3代目栗田さん
「これから数えます。せっかくみなさんが投票してくれたものなので」
アヒルひとつひとつにお客さんの思いが込められていると話す、栗田さん。
梅の湯3代目栗田さん
「こっちが提供するだけじゃなくて、その過程も一緒に体感してもらえれば」
これまでにも銭湯で流しそうめんや、真っ暗な浴室で行う怪談イベントも開催。“お客さんに楽しんでもらいたい”…そんな栗田さんの思いがあふれています。
そして、キャンドル風呂のイベント当日。日が落ちるタイミングを見計らい、露天風呂に大量のキャンドルを並べます。幻想的な露天風呂が誕生しました。いつもとは一味違う露天風呂の雰囲気にお客さんも大満足な様子です。
今や衰退の一途をたどる銭湯について、栗田さんは…
梅の湯3代目栗田さん
「(荒川区内の)お店も10軒以上無くなっていますし、できるだけ多くの銭湯を一緒に残していきたいという気持ちで頑張っています」