イランは反撃で「攻撃されればすぐ応戦できる」と示す狙い

イランが、今回、反撃に踏み切った背景には何があるのか。

シリアの大使館が攻撃された際、狙われたのが革命防衛隊。1979年に起きたイラン革命の直後、故・ホメイニ師が創設した最高指導部直属の精鋭部隊だ。

かつて司令官を務め、現在はイランの国会議員である男性が取材に応じた。

革命防衛隊元司令官 ラシド・ジャラリ・ジャファリ議員
シリアで私たちの大使館が攻撃されたことは、イランの領土が攻撃されたのと同じことです。イスラエルが国際法を無視したのです。我々は外交と安全保障の戦略上、長年我慢してきましたが、限界に達しました。イラン国民の期待にも応えなくてはいけません。そのため、応戦せざるを得なかったのです」

村瀬健介キャスター
「イランは今回の攻撃でどのようなことを成し遂げようとしていたのでしょうか?」

革命防衛隊元司令官 ラシド・ジャラリ・ジャファリ議員
「攻撃ではなく防衛です。我々は強い独立国ですから、攻撃されればすぐ応戦できるのです。イスラエルに対し、イランの領土内からも反撃できることを示したのです」

そして、19日のイスラエルからとみられる攻撃。当初はミサイルとする報道もあったが、イラン国営通信は、「3機のドローンを確認し撃墜した」などと報じた。

19日のテヘラン市内。イランでは金曜日は休日で、子どもたちが公園で遊ぶなど日常の風景があった。

ロイター通信によると、イラン当局高官は「即時の報復の計画はない」と話しているという。