「陰謀論の強み・・・、それは簡単な答えを教えてくれる」

アメリカでは建国以来途絶えることのない陰謀論。実は陰謀論にハマる人は昔よりも情報化社会である現代の方が増える傾向にあるというのは、森本あんり氏だ。

東京女子大学 森本あんり学長
「(インタビューの中の方も“分かった”と言っていたが)人間にとって不条理な状況に陥った自分が何故そうなったのか説明がつくっていうのはとっても大きな魅力なんです。(中略)人は自分の状況に意味付けが欲しい…。伝統的にはそれは宗教がやってきた。それが今、組織宗教が弱体化してますので、それに代わって説明してくれるものが陰謀論だった。他方、現代はSNSなどで誰でも発信できるでしょ。これは平等でフラットな社会になったんですが、逆に言えばそれまで検閲を経てしかるべき人が発言してきたところに誰でも言いたいことが言える社会になった。もう権威もないし…“あの人の言うこと聞いてればいい”っていう人もいない。フラットな社会って自分がどこにいるかわからない。広ーい野原にポツンと一人いる感じ…」

寄る辺ない人がすがるポジションに陰謀論があったのか…。番組のニュース解説、堤氏の捉え方はこうだ。

国際情報誌『フォーサイト』元編集長 堤信輔氏
「陰謀論の強みっていうのがある。それは簡単な答えを教えてくれる。(中略)実際の世の中は難しい説明をしなければならないことがあるけれど、陰謀論は簡単な、人を安心させる答えを与えてくれる。それがアメリカ人の心にフィットしてしまっている…」

(BS-TBS『報道1930』4月18日放送より)