PET検査のメリット・デメリット

【メリット】
◆痛みが少ない
◆体全体を一度に調べられる
◆がん検診にないものをカバー

東京歯科大学市川総合病院 寺嶋毅教授:
とても優れた検査であることは確かです。
痛みを感じるのは最初の注射のときぐらいで、それに比べて体全体を一度に調べられるということと、がん検診にない他の検査では難しい、すい臓がんや子宮体がんも見つけることができるというメリットがあります。

【デメリット】
◆値段が高い

費用は10万円前後
がんと診断されて、転移や再発を調べる場合は保険適用ですが、がん検診としての検査は自費になります。

◆発見しにくい「がん」もある
見つけやすい⇒肺がん・すい臓がん・大腸がん・乳がん・子宮体がん
見つけにくい⇒胃がん・膀胱がん・前立腺がん・腎臓がん

◆過剰診断の可能性
その他の原因の炎症と、がんの区別が難しい

寺嶋毅教授:
例えばPET検査でがんの疑いがあって、その後いくつかの検査を受けて結局がんでないということもありますから、その場合には結果的に不必要な検査だったということになります。
もう一つ、亡くなった後に見つかってその人の寿命とか生活には影響を及ぼさなかったという‟おとなしいがん”の場合でも、PET検査で見つかったら手術しようということになる。結果的には不必要だった処置ですから、余分な身体的・精神的な負担を招くということも時にはあります。

江藤愛アナウンサー:
今年の初めに人間ドックを受けに行ったんですけど、行ったところにはPET検査はなかった。病院によってはPET検査がないところもあるから、そういう選択も自分の中で考えた方がいいということですよね。

寺嶋毅教授:
人間ドックでは、特にがんに関わる項目はオプションになりますから、どの検査にどういうメリット・デメリットがあるのかを知って、受けたいとなったらオプションで受けられるところを選ぶのがいいと思います。

コメンテーター 土屋礼央:
例えばPET検査を5年に1回とか受けて、区や市の検診の間にミックスしてもいいんですか?

寺嶋毅教授:
そういうやり方もいいと思います。

(ひるおび 2024年4月10日放送より)