陸だけでなく空・海からの救助や支援

3年前の訓練の様子。上天草市で震度7を観測する地震が発生し、天草地域が陸路を絶たれて孤立という想定でした。

自衛隊は大型の輸送ヘリを使って空から救助に駆けつけました。

さらに今年度は海からの支援を強化した訓練を行う計画です。

三家本さん「大型輸送艦や海上自衛隊の大きな船をつけて実際に物が降ろせるかどうかなど。必ずやっておかねばならない訓練だと、我々も心を新たにしたところです」

県が備えを進める一方で、天草も支援を待つばかりではありません。

精鋭ぞろいの『高度救助隊』

天草広域連合消防本部です。

天草広域連合消防本部 警防課長 山下伸介さん「応援が来るまでは自分たちで 今ある車両と装備でしのぐしかない。そのために『高度救助隊』というものを発足させています」

『高度救助隊』は、人命救助に特化した組織。高度救助隊にしか扱えない機材も多く、2年ごとに一度の試験に合格しなければ所属できない、精鋭ぞろいの部隊です。

天草広域連合消防本部 高度救助隊 瀧本一政隊長「これは地震探査警報器。活動中に余震がきたときに警報で隊員に危険を教える装置です」

地震探査警報器

ーーこれはどの消防署にもあるわけではない?
瀧本隊長「ないですね」

実は、高度救助隊を組織するには『人口10万人以上の自治体』という基準があります。一方で、天草市の人口は約7万人。つまり、少し「背伸び」をして備えています。