診断名「ファンコニー症候群」栄養分が吸収されず尿として出てしまう
いろんな検査をしたそうです。腎機能が低下していて「ファンコニー症候群」という診断名がつきました。どんな病気なのか。

「尿細管」という、カリウムやリンなど体に必要な栄養分を再吸収する場所がダメージを受けてしまい、吸収されず全部尿から出てしまう。これが「ファンコニー症候群」です。では「ファンコニー症候群」は、なぜ起きるのか。
名古屋市立大学病院 腎臓内科の濱野高行医師に聞きました。「ファンコニー症候群」は薬剤で起きたりもするそうです。例えば、抗生物質や抗がん剤などで、尿細管がダメージを受けたりする。さらにもう一つは重金属類。これを摂取することによって、尿細管がダメージを受けることもあるそうなんです。鉛、銅、カドミウムなども含まれるということです。


カドミウムの慢性中毒による「イタイイタイ病」という有名な公害がありますよね。この患者の中には「ファンコニー症候群」になったという事例もあるそうなんです。濱野医師はそのように、教えてくださいました。