食い違う岸田総理の答弁と後援会長の証言 改めて後援会長を取材すると…

岸田総理自身にも解明されていない疑惑がある。

2022年、任意団体「祝う会」が主催したとして開かれた「内閣総理大臣就任を祝う会」。

政治家は政治資金パーティーを開催した場合、政治団体などの収入として政治資金収支報告書に記載しなければならない。

しかし、「祝う会」は任意団体であるため、収入として記載されていなかった。

だが、「祝う会」の代表と岸田総理の後援会長が、同一人物であるため、実態は政治団体の収入だったのではないかという疑惑が持ち上がっている。

2024年3月、後援会長が、報道特集の取材に応じた。

Q.「祝う会」の実態は何?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「実態はないよ、言ってみれば。変な話、全部、岸田事務所でやったといえばやったよね」

Q.岸田総理の事務所にお金が全部行っていたわけですよね?口座から

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「そうですよね。それは祝い金としてね、祝儀として。(収入は)1万円会費だったけど900万円弱だったと思うよ。収支報告書をこの間見せてもらった」

Q.どこから?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「岸田事務所から」

放送の翌週の3月25日、この証言について、国会で問われた岸田総理は「パーティーは任意団体が主催した」と答弁した。

これに対し野党の議員は…

立憲民主党 牧山ひろえ 参院議員
「総理は、ご自分の後援会長は総理と矛盾する嘘をついた、わざわざテレビに出てきて嘘をついているというんですか?」

岸田総理
「発言の真意については、私の後援会長でありますので、連絡をとって確認をしたいと思います」

この3日後、後援会長に確認したか問われると…

岸田総理
確認をいたしました。わたしの事務所として手伝いをさせていただきましたが、主催したのはあくまでもこの政財界の任意団体であると説明させていただいています」

食い違う岸田総理の答弁と、後援会長の証言。

今週、改めて後援会長を取材した。

Q.岸田総理の方から確認の連絡はありましたか?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「いや何もない」

Q.ご自分の前の発言について?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「何もない」

Q.総理は国会で確認されたと答弁していたが?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「それは、そのえーと。その会は手伝ってもらったという意味での確認はあったよ。だから、えーと、あのー、運営にしろ、おー、手伝ってもらった」

Q.どういった内容で確認されたのですか?

「祝う会」の代表 岸田総理の後援会長
「ごめんじゃ。申し訳ないけど、ごめんじゃ」

「祝う会」のパーティーについては、2月に神戸学院大学の上脇博之教授が、政治資金規正法違反にあたるとして、岸田総理や後援会長らを刑事告発している。

さらに広島市在住の男性らも、刑事告発する方針だ。

岸田首相を刑事告発する会 山根岩男さん
「地元の選挙区、地元のところからやっぱり声を上げるっていうのは、上げにくいけれども、そこをやらんと正すことができんという風に思っているんです。おかしいと思ったところで、やっぱり声を上げていく。それで一つずつ正していくというか、その積み重ねというのが大切ではないかなと思います」