カンピロバクター、ウェルシュ菌、サルモネラ菌…食中毒を引き起こす様々な細菌

 細菌の中には、少ない細菌数でも食中毒を起こすものがあり、その一つがカンピロバクターです。カンピロバクターは細菌による食中毒で発生件数が一番多く、肉類、特に鶏肉の生食や加熱不足が原因で感染します。

 黄色ブドウ球菌は健常な人の皮膚や鼻腔、咽頭、または傷口などに広く分布する、ありふれた細菌です。弁当、おにぎり、サンドイッチなど調理のときに素手で作る食品が原因になることが多いです。潜伏期間は比較的短く、30分から6時間程度で、悪心・嘔吐、腹痛、下痢などの症状を引き起こします。

 ウェルシュ菌は加熱しても死滅しない細菌です。カレーやシチューなどの鍋料理を常温で放置すると増殖します。調理後すぐに食べない場合は、すばやく冷まして冷蔵庫で保存し、細菌を増やさないようにしましょう。

 その他、卵や鶏肉などから感染するサルモネラ菌、激しい下痢や水溶性の下痢、血便などの症状を引き起こす腸管出血性大腸菌O157、海産の魚介類などが主な原因となる腸炎ビブリオなど様々な細菌があります。