パレスチナ自治区ガザへの侵攻を続けるイスラエル軍は、ガザ南部から多くの部隊の撤収を始めたことを明らかにしました。「今後の任務に備えるため」としていて、引き続き戦闘を継続する考えを示しています。

イスラエル ガラント国防相
「部隊は撤収を始めていて、次の任務に向けた準備を進めています」

7日、イスラエルのガラント国防相は、イスラエル軍の多くの部隊がガザ南部のハンユニスから撤収を始めたことを明らかにしました。「今後の任務に備えるためだ」とし、戦闘は継続するとの考えを強調。戦闘は150万人のパレスチナ人が避難しているガザ南部ラファでの作戦も含むとしています。

また、イスラエルの地元メディアは軍関係者の話として、ガザには一定数の部隊が残っていて、今後も急襲作戦などを継続していくとしています。

イスラエルとイスラム組織ハマスの戦闘から半年となった7日、イスラエルでは人質の解放を求めるデモが行われました。

友人が人質
「半年かかっても人質が戻らないとは想像していなかった。1か月くらいで解放されると思っていた。半年は長すぎる。一刻も早く解放されるべきだ」

デモは6日も行われ、参加者はネタニヤフ首相の退陣も要求しました。

ネタニヤフ首相は「人質の解放なしに停戦に合意することはあり得ない」などと述べ、ハマスの殲滅を目指す方針を改めて強調していますが、ハマス側は恒久的な停戦やイスラエル軍のガザからの完全撤退を求めるなど双方の隔たりは大きく、7日にエジプト・カイロで開かれた停戦に向けた交渉も難航しているものとみられます。