会社が「社会に存在する意味」が変わった阪神・淡路大震災
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―――あの時が転機だったなと思うことはありますか?
明らかに、神戸に移転した時ですかね。神戸に本社を移すことになり、すごくワクワクしていましたが、1月17日に阪神・淡路大震災が起こりました。2月に移転する予定だったので段ボールに詰めるとか、引っ越しの準備を始めようとしていた頃でした。でも移転話が全部ゼロになったどころか、えらいことになったなということもあったのですが、結果的にその年の9月に引っ越して来ました。電車の復旧とかを待ってね。
―――移転直前に大地震が起きたのですね。
震災が起きてフェリシモも駄目になったと思ったお客さんがたくさんいらっしゃって。当時、ファックスとかで「もうフェリシモはだめになったかもしれないけれど、また復活したら絶対買いますから、応援していますから」といったお便りがいっぱい来ました。商品を買っていただいていたお客さまが、例えば5000円の商品を買っていただいているのに1万円分を振り込んでこられるとか、現金書留でお金を送ってこられるとか。「フェリシモだったら間違った使い方をしないと思うから、神戸のために役立ててください」というお客さまが本当に多かったんです。神戸に来たことで物理的な立ち位置が変わったということ以上に、フェリシモが社会に存在している理由がすごく大きく変わったんですよ。
―――社会に存在する理由が変わった?
お客さまに神戸をもっと長い時間軸で支援していただきたいので、我々は「一緒にお願いします」ということで義援金を呼び掛けました。毎月100円だけでいいですから、賛同してくださった人たちに義援金をお願いしますと呼びかけたところ、結果的に10年間やりましたが、全部で5億円くらい集まりました。たぶん、震災がなくて神戸に来ていたらそういうことになっていなかったかも知れません。














