ゴールデンウィークまで1か月を切り、海外旅行を検討している人は多いかもしれない。だが、航空券を調べると、やはり価格は上がっている。歴史的な円安で、現地の滞在費用もかさむ今、せめて航空券代だけは抑えたい。そんな時は、日本からの直行便以外に目を向けると良いかもしれない。どうしたら航空券を安くとれるのか、そもそもなぜ安く行ける方法があるのか、専門家に聞いた。
「海外で○○したい」海外旅行に目的意識を持つ人が増加?
「コロナ禍が明けて、格安航空券が格安じゃなくなっている」。こう話すのは、航空・旅行アナリストの鳥海高太朗さんだ。

鳥海高太朗さん
「ひと昔前だったら、アメリカ・ロサンゼルスの往復航空券が10万円以下で買えることもありました。ところが今は、原油の高騰や物価高で航空券の価格が上がっています。しかし、世界では所得も上昇しているので、航空券の価格が高くても世界的には売れている状況です。いわゆる需給のバランスと言うところで、日本人にとっては高い状況になっています」
なかなか気軽に海外旅行に行くのが難しいご時世ということか。鳥海さんによると、コロナ禍前は「航空券が安いから」「時間が空いたので」といった漠然とした理由で海外に行く人もいたが、最近の傾向としては「韓国でアイドルのコンサートに」「ニューヨークで美術館に」といった明確な目的を持った人ばかりで、ふらっと行く人は減少したという。
鳥海さんは「海外旅行が気軽に行けるものから贅沢品に戻ってしまった」と分析する。