くしゃみを“人前用”にすることはできない!「少しでも音を小さくするのがエチケット」

――くしゃみを我慢したり、コントロールしたりすることは可能ですか?

「できません」

――では・・・控え目にすることは?

「できないと思います」

――・・・何もできないですか?

「できないと思いますよ。ムズムズ程度の刺激であればムズムズが自然と治まる可能性はあっても、くしゃみを我慢して抑える方法はありません」

大久保教授によると、そもそもくしゃみは『反射』を引き起こすことだと言う。脳の三叉神経に、外から入ってきたものが刺激して、脳幹のくしゃみ中枢が『反射』を引き起こす。一気に呼気が高まり、一気に出るのが「くしゃみ」である。
簡潔に言うと、花粉やウイルスなどが鼻から入ってきて、それを防衛反応で外へ出すということなので、抑えることができないという。

――コントロールができなくても、せめて映画館など静かな場所でムズムズした時は、極力控えめにしたいと思うんです。

「手やハンカチで抑えるしかないですね。あとは、少し口を閉じることくらいかな」

ただし、鼻も口も完全に塞いでしまうと、吸い込んだ空気によって耳に圧力がかかるので、よくないという。

「マスクをしていても、マスクの外側を抑えて少しでも音を小さくするということがエチケットです」

『反射』をコントロールしようと考えるのは無謀なことか・・・。大きさは体格で変わってしまうのなら仕方ない。飛沫対策になることも含め、ハンカチなどで抑えて「音を小さくすることがマナー」なのだということを心に留めれば、恥ずかしいと思わず、くしゃみができそうだ。

(※1)日本気象協会 春の花粉飛散予測(第5報)3/28より