先週末から初夏の陽気が続く山梨県内。
冬物衣料が一気に持ち込まれクリーニング店は大忙しとなっていますが、手放しで喜べない事情もあります。

2日も高気圧に覆われてよく晴れた県内。
最高気温は勝沼が22.4℃、甲府が22℃などと各地で4月中旬から5月上旬の陽気になりました。

気温の上昇で一気に需要が増えたのが、クリーニング店です。

利用客は:
「急にね~暖かくなってね~」

県内で約30店舗を展開するクリーニング志村です。
今年は先週末から一気に客が増加しました。


利用客は:
「2~3日前から気温が上がったので、暖かい冬用セーターを持ってきた。また2弾、3弾を持ってこなければならない」

3月30日、本店には厚手のダウンなどを中心に、普段の約4倍にあたる1200点余りの衣類が持ち込まれたということです。


クリーニング志村 志村優 社長:
「一気に暖かくなったので、お客様が皆タイミングを合わせたように一気にいらした。人(スタッフ)がいたらいるだけいいねという形で作業している」

クリーニング店にとってはうれしい悲鳴ですが、手放しで喜べない事情があります。


クリーニング志村 志村優 社長:
「この液体そのものが全部石油。ガソリンは国の補助で価格が抑えられているが、こういうところに補助はきませんから、(石油が)上がった分だけ上がっている」



ガソリンや重油の高止まり…。
ボイラーや衣類を包むビニールなど、多くのものにガソリンや重油が使われているため、月の経費は3年前の1.5倍にあがっているのです。

おととしから最大で50円値上げしましたが、これ以上の値上げは避けたい考えです。



クリーニング志村 志村優 社長:
「なるべく価格転嫁はしたくないので、お客様の支持もありますから(ビニール包装の)効率化やハンガーのリユースで原価低減するとか、そういったことに取り組んでいきたい」
クリーニング店の試行錯誤は続きます。