家庭内での性暴力は親族間の関係についても大きな影響を与えます。里帆さんが今、親族に望むことはあるのでしょうか。聞くと、複雑な心境を吐露してくれました。
福山里帆さん:
「見守ってほしいっていう一言ですかね。温かい言葉をくれたら嬉しいけど、それがもし叶わないのであれば、親族の心の折り合いもあると思うので。後々、私がしたことに、少し共感してくれたらいいかなと。今はなかなか難しいと思うので、まずは見守っていってくれたらいいかな。その中で過去を振り返ることがあったら、何がいけなかったんだろうというか、私に対して、過去何ができたんだろうっていうのを少しでも考えてくれれば私のしたことに意味があるのかなと」

里帆さんは、この日の取材の最後に、性被害に苦しんでいる人たちが声をあげる“道しるべ”になるような裁判にしたいと決意を語ってくれました。
福山里帆さん:
「今までは戦うための土俵に上がる戦いから、時計の針が進み始めるじゃないですけど、スタートラインに立つためまでの戦いだったので。いま思ってること、当時感じたことっていうのをしっかり振り返りながら伝えて、裁判は自分がまず納得できるような、後悔のないような形にすることが一つと、あとは今後の訴える方というか、声を上げていく方の道しるべになるような裁判にできたらとな思います」