様々なものが値上がりするなかでも、「値上げしない宣言」をするお店があります。“身を削る節約”で激安に挑戦!強気のウラ側を取材しました。

■仕入れに密着!洋食店店主のこだわり節約術

お客さんが口を揃えて「安い!」と感動するのは、東京・巣鴨に店を構えて58年の「フクノヤ」です。

お客さん
「日替わり定食をいただきました。500円は安いですからね」

なんと日替わり定食は、おかず3品にご飯、味噌汁がついて税込500円!

そして、一番人気のカツカレーは…

キッチンフクノヤ 店主・小黒准司さん
「基本的には牛肉を中心に、牛、豚、スネ肉。玉ねぎ、トマト、それからバナナ、リンゴ。あと生姜とにんにくを炒めて」

最低3日かけて作るこだわりのカレー。そこにチーズ、トンカツ、スパゲッティまでのせて、こちらも500円!

20年据え置きの500円メニュー。激安の裏に節約あり!店主小黒さんの仕入れに密着させてもらいました。

店主・小黒さん
「これからねぇ仕入れですね、近所のスーパーに。1円でも安いものを仕入れたいと思います」

小黒さんの節約とは…
交通費を浮かすために自転車で激安スーパーをはしごすること、だったんです!

まず一軒目で購入したのは…

店主・小黒さん
「卵1ケース、20パック入っているんで200個ですね。今日は128円でした。通常よりかなり安いと思う」

他で買うより「600円以上安く買えた」と、してやったり!
2軒目で購入したのはお酢、カレールー、かに缶など。

店主・小黒さん
「(お酢は)1本あたりだと100円くらい安いと思いますね」

今度は1500円ほど安く買えたそうです。

この日は1時間半かけて2軒のスーパーを回りました。多いときには約3時間で4軒はしごすることもあるといいます。
肉は一気に大量に仕入れることで、送料を安くしてもらったり、肉自体も値引きしてもらったりしているといいます。

店主・小黒さん
「3割近く安い。この辺で買ったり自分で手に入れるよりは」

激安への挑戦。その裏には、4年前(2018年)に亡くなった母への思いがあります。

店主・小黒さん
「お母さんは文句ひとつ言わず500円ランチを続けてくれた。自分がちょっとキツイから500円をやめるっていうのは出来ない」

母とともに作り上げた名物メニュー。しばらく、値段は守り抜くつもりです。