都も「トー横」対策 相談窓口常設へ
藤森祥平キャスター:
子どもが悩んだり壁にぶつかってもがいているときに、親としてはどんな言葉をかけたらいいのか、あの時、どう接したら良かったのか、いつも迷ってるんですよね。いつだって親は、些細なSOSの声でも辿り着きたいと思ってるのに辿り着けない。ご家族の姿を見ていると胸が詰まります。

伊沢拓司さん:
示唆的な言葉があったんですけど、政策的には受動的だなと思う一方で、大人を信じられなくなった子どもたちにどう能動的に働きかけたらいいんだろう?というのは難しいポイントだなというのを改めて思いましたね。

喜入友浩キャスター:
今回、「トー横」を取材した窪小谷菜月記者は「わが子を連れ戻すために何度も『トー横』まで来ていた親が徐々に来なくなる姿も見てきた」「子どもとの向き合い方に悩む親も多い」としています。

また、東京都は「トー横」対策に2億円の予算を計上していて、2024年度中に相談窓口を常設する予定です。

こうした相談窓口は2024年1月に10日間開かれ、原則18歳未満の男女とその家族なども対象となりました。軽食を用意したり、Wi-Fiやスマホの充電なども利用できるという施設で、約300人が利用したということです。
少年少女たちは、お菓子などを食べたり相談員と会話するなどして、徐々に打ち解け相談に至った人が多かったそうです。
藤森キャスター:
こうした取り組みに300人が利用して声を上げている。これに何か大きなヒントがありそうですよね。
伊沢さん:
こういう対策が必要になってくるでしょうし、一方で「トー横」を無くせば良いという話じゃないというのもありましたよね。
東京都が頑張るだけではなく、元々「トー横」にたどり着いた彼らというのは、「トー横」が魅力的だったからだけではなくて、元々いたコミュニティや環境にほんのちょっとの掛け違いがあって、そこを飛び出てきてしまってるわけですよね。
そうなると、コミュニティや環境が変わっていく必要があるわけですから、東京都が先陣を切ったことに対して、周りもしっかりと子どもたちの居場所作りをもう一度考え直す必要があるでしょうね。
藤森キャスター:
ほんのちょっとの掛け違いをみんなで気付けるような、きっかけに繋がる場所をみんなで作っていく考えが大事かなと思いました。