「給与」に与える影響はー

マイナス金利解除により、「賃金」に対してはどんな影響があるのでしょうか。

会社は銀行から融資を受け、その融資で収益を上げて従業員に給与を支払っています。
マイナス金利解除によって金利負担が増えることで、会社の業績によっては賃上げへの影響があります。

業績が良くて価格転嫁しやすい会社の場合賃上げは継続できますが、業績が苦しく価格転嫁も難しい会社は、人件費を削減しなければいけないこともあります。
金利の上げ幅で影響はかなり変わると考えられています。

永濱利廣氏:
特に最近はコロナ禍でのゼロゼロ融資が終わって、今実は企業の倒産件数が増えているんです。
このマイナス金利解除で、もう一段倒産件数が増える可能性は高いと思います。

恵俊彰:
うまくいってるところとそうじゃないところの格差が広がっていく。
企業によって体力があるところとないところで、ちょっと差が出るんじゃないですか。

弁護士 八代英輝:
そうですね。ただゼロゼロ融資とか補助金で生きながらえてこられた企業は本来淘汰されなければいけないものも多くて、そこに勤めていらっしゃる人材をもっと流動化させて、稼げる力のある会社に移っていただく、そういうのも必要だと思いますね。

永濱利廣氏:
結局日本の賃金が上がらなかったのは、人の移動が少なかったということがある。
実は政府はそういったところを促そうとしているので、倒産が増えても全体の雇用環境が悪くならなければいいので、そういう方向に行けばいいですよね。

恵俊彰:
失業率が上がらなきゃいいわけですね。
17年ぶりに国の方針が変わったわけですから、どんな影響が出るのか今後も注目していきたいと思います。

(ひるおび 2024年3月20日放送より)