「プーチンはイデオロギーになり、プーチニズムへ」

番組では“プーチン氏の頭脳”とも呼ばれる人物に話を聞いた。
歴史学者でもあるロシアの極右思想家、アレクサンドル・ドゥーキン氏。以前番組のインタビューで彼はウクライナ戦争の行く末をこう語っていた。
「ロシアの勝利か人類の滅亡かの2択」
思想家 アレクサンドル・ドゥーキン氏
「キエフ政権と今のようなイデオロギーや地政学的な方向性を有するウクライナに終止符を打たなければロシアは止まることはないというポイントを日本を含む諸外国は理解することが重要だ。欧米がロシアを“破壊する”か“目標を達成できると認める”かどちらかしかない(中略)西側の人間論を否定する、社会論を否定する、歴史を否定する、死生観を否定する、宗教観などすべてを否定する。ロシアでこれから想像を絶する規模の変化が起きる」
その変化の中心に存在するのがプーチン氏だというのだ。

思想家 アレクサンドル・ドゥーキン氏
「プーチン大統領は文系のそれぞれの学問の担当を決める時に、歴史の担当は私(ドゥーキン氏)だといった。何故なら歴史を認識することはイデオロギーの基礎になるから…。(そのイデオロギーとは)自分が死んでもいいと思える価値が必要だ。日本では“高い価値のある何かのために死ぬことの重要性”を理解している時代があった。今ロシアはあくまである西側という敵と戦うために忠誠心や“仕えること”を意識し武士道の道を歩み始めた」
そしてプーチン氏はロシアの変化を成し遂げるにとどまらず、もっと大きな存在になるという。ドゥーキン氏によれば、プーチンは人間を超越して、“プーチニズム”という方針としていつまでも在り続けるらしい。

思想家 アレクサンドル・ドゥーキン氏
「2030年までの6年間でプーチンはイデオロギーになり、プーチニズムへの転換が行われる。プーチンは世界観の一種になるのだ。プーチン政権が崩壊する、プーチン時代が終わるということを期待するのは非常にバカバカしい。プーチンは永遠にいるということを受け入れるべきだ。プーチンの後にまたプーチンが来てその次もプーチンでその次も次もプーチン…永遠に続く。昔シーザーという指導者がいて、その後指導者のことをシーザーと呼ぶようになりましたが、今後はロシアのすべての指導者は“プーチン”と呼ばれるようになるのです」
(BS-TBS『報道1930』3月18日放送より)