花の命を大切にリメーク

蔵重さん
「コチョウランある?」
この日、蔵重さんはリニューアルオープンした店に頼まれ、開店祝いに贈られた花を生け直しました。
蔵重さん
「花を捨てるのは忍びない。だからそれをもう1回リメークしましょうということで」
作業場はバックヤードの一角。かなり強い風が吹く夕時の寒さの中、花を瞬時に見分けて仕分けるスピードとセンスは、過酷な環境でも花を生けてきた海外での経験が生かされています。
蔵重さん
「大丈夫、どんな環境でも。風が吹こうがやりが吹こうが。花材のないところへ行くでしょ、砂漠だろうがなんだろうが。そこにあるもので生けるっていうことが得意です。植物に感謝して文句を言わないってこと。これがあったらなってないから言ったってしょうがない。だからあるものでやりましょうと」

およそ1時間で新たな作品としてよみがえりました。
いけばなを依頼・ピアレス(日本マクドナルドフランチャイジー)松尾茂文社長
「すごいですね、こんなふうに変わるんだと思って。ビックリして感動しました。お客さんにもきっと喜んで頂けると思います」
蔵重さん
「やっぱり花の命のあるものだから。でもこれで役に立ったかな」
お花にお茶…精力的に動く日々
蔵重さん
(電話で)「荷物の関係もあるから本当は全部一緒のほうがいいです」
蔵重さんのスケジュール帳には、白紙の日がほとんどありません。花だけでなくお茶も教え、さまざまな団体の役員も引き受けている蔵重さん。毎日、精力的に駆け回っています。
市内の寺で開かれているいけばな教室では生徒さんたちと和気あいあい、花を生けながら語り合います。

いけばな教室の生徒
「先生は褒め上手ですから。ズバッと言われますので、でもそれがグサッとくるんじゃなくてああそうだなと思って納得できるので。ちょっと話は長いですけど(笑)」
別の生徒
「すごくかっこいいっていうかお花を教えているだけではなく生き方もすごく素敵だと私は思っております」