水はすべて「井戸水」と「山の湧き水」 外には「野菜」や「山菜」も

東海地方にも同じような地域がありました。
愛知県の山あいにある設楽町。そのさらに奥地、裏谷地区では…

(大石アンカーマン)
「川が流れている。小鳥のさえずりも聞こえる」

集落は7世帯24人。ここでも水はすべて井戸水と山の湧き水でまかなっています。

(裏谷区長・工藤友彦さん)
「もともとが水道ではない。井戸ですが(電動ポンプの)電気が止まった場合は井戸が止まるので、もしもダメな場合は川の水を使う」

(大石アンカーマン)
(川の水を飲んで)「おいしい! 孤立しても水で困ることはない?」

(裏谷区長・工藤友彦さん)
「まず、ないです」

トイレも合併処理浄化槽で、下水道とは関係なし。
上下水道で全世帯が一本化され、災害で全面ストップの恐れがある都会と違い、完全に独立して水を利用できる暮らしです。

さらに食料も…

(大石アンカーマン)
「畑がありますね」

(裏谷区長・工藤友彦さん)
「今はまだ寒い時期だが、これからはキャベツやトマト、春先になれば山菜が出るので、ワラビとかタラの芽など、そういうものを取り集めたりもできる」

(大石アンカーマン)
「山菜も…食材は外にあるんですね」

(大石アンカーマン)
(地図を見ながら)「『土砂災害防災マップ』これを見ると、がけ崩れ、土石流、地すべりのリスクがありますよ、ということなんですね」

(裏谷区長・工藤友彦さん)
「そのときは(集落にある)ショベルカ―でかき出して、道を広げて、車が通れるようにする」

孤立することを過度に恐れず、常にその時を想定して集落全体で乗り切ることを考えています。

(裏谷区長・工藤友彦さん)
「集落の人たちとつながっているから強みがある。助けあえるから助かる。そこから切り抜けていけるという考えで用意をしています」