映画の最高峰、アメリカ・アカデミー賞の授賞式が行われ、日本作品がダブル受賞を果たしました。作品賞には原爆を開発した物理学者の半生を描いた「オッペンハイマー」が輝いています。
ロサンゼルス・ハリウッドで行われた、アカデミー賞授賞式。日本勢が存在感を示しました。
長編アニメ映画賞を宮崎駿監督の「君たちはどう生きるか」が受賞。宮崎監督作品の受賞は、2003年の「千と千尋の神隠し」以来2度目で、2014年の名誉賞と合わせ、黒澤明監督と並び、日本人最多3度目の受賞です。
スタジオジブリ 鈴木敏夫 プロデューサー
「(宮崎駿監督は)もう本当に普通ですよね、『よかったです』って。僕はついね、そういう言い方してしまったんですよ、『おめでとうございます』って。そしたら『お互い様です』って、そんなこと言ってました」
さらに、大きな“足あと”を残したのが、山崎貴監督の「ゴジラ-1.0」。アジア映画初の視覚効果賞を受賞しました。ゴジラ生誕70年の節目での金字塔に監督は…
「ゴジラ-1.0」 山崎貴 監督
「この場所から遠く離れた所でVFX(視覚効果)を志している皆さん、ハリウッドは見てくれていました。すべての人にチャンスがあると証明できたと思います」
そして、注目の作品賞は、原爆の開発を主導した物理学者の伝記映画「オッペンハイマー」が受賞。監督賞などと合わせ、7冠に輝きました。この作品は、オッペンハイマー氏が原爆の惨状に苦悩を深める様子を描いています。
ロサンゼルスでは、アカデミー賞に合わせ、核兵器廃絶を訴える団体が「オッペンハイマーは歴史だが、核兵器は違う」と書いた壁画を設置。クリストファー・ノーラン監督は…
「オッペンハイマー」 クリストファー・ノーラン 監督
「息子(10代)は、『若者は核兵器について心配していない』と話していた。そういう意味で、多くの人にこの映画を見てもらうことは成功と言えると思う」
「指導者たちに核兵器を減らすよう促している団体を人々が支持していることが重要だ」などと訴えました。
また、長編ドキュメンタリー賞は、AP通信がロシアのウクライナ侵攻直後の様子を伝えた映画が受賞。監督はスピーチで「この映画を作りたくはなかった」と語りました。
※宮崎駿監督(「崎」=旧字体の「たつさき」)
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