ハザードマップには"1時間55分後" しかし4分後には…
愛媛県松山市。瀬戸内海に面するこの街でも、南海トラフ巨大地震による津波が懸念されている。

市のハザードマップを見ると、津波の到達は地震から1時間55分後となっている。その高さは1メートル。ところが実際には、わず4分後に到達する危険な津波があるという。

70代男性
「びっくりですね」
80代男性
「間に合わん、間に合わん!どこに逃げる?」
60代女性
「今までわりと(松山は)津波が来ていない。認識がない」

4分後に到達する津波。高さは20センチだという。だが低い津波にも、十分気を付ける必要がある。
“低い津波”をスタッフが体験してみると…。身長152センチのスタッフが、一瞬で流されてしまう威力だ。

では松山市は、なぜ4分後に来てしまう低い津波の到達時間をハザードマップに記さないのか。

松山市 防災・危機管理課 池田篤司課長
「そこまでは紙面の(分量の)関係上入れていません。地区の方で自主防災組織が開催する訓練や研修などで(20センチ津波の)危険性を説明しています」
松山市だけではない。実は多くの自治体が、より早く来る低い津波の到達時間を記していない。専門家は…

大阪管区気象台 雛川博文地震情報官
「ハザードマップなどで用いられているのは、高さ1メートルに到達する時刻という形で発表します。でもそれよりも低い津波であっても、海の中にいる人とか、海岸、堤防より海側にいる方は危険が迫っていますので避難していただきたい」