石川県内の公立中学校では8日から卒業式が始まり、3年間の思い出がつまった学び舎をあとにしました。このうち、能登半島地震の被災地、七尾市の中学校でも卒業式が行われ、生徒たちが新たな一歩へ旅立ちの時を迎えました。
七尾市では4つの中学校で合わせて362人が卒業しました。このうち七尾中学校では、136人の卒業生を代表して小田雄斗さんが、能登半島地震での被害を乗り越え歩んでいく決意を答辞に込めました。
小田さんの答辞「水や電気が止まり普段通りの生活ができない。私たちが忘れてならないのは、能登半島地震を経て気付かされた当たり前への感謝です」
七尾中学校では地震の影響で約2週間、休校になったほか、学校が再開してからも先月上旬まで断水が続きました。きょうもおよそ10人の卒業生が避難所や親戚の家から式に出席しました。卒業生からは「勉強もだが友だちと協力しあうところとか助け合うところとかも学んだ」と言った声や「全員に大きなけがとかも何もなくて、こうやって生きてこの日を迎えられたのに本当に感謝だなと思いながら答辞を読んだ」と言った声が聞かれました。
教室では、卒業生たちから担任の先生に花束が贈られるというサプライズに涙する先生の姿が見られました。
新たな希望を胸に15歳の旅立ちの日を迎えた卒業生たち。中学校の卒業式は9日にピークを迎え、9日は輪島市と能登町など72校で行われます。














