「伝統を継承するにはやっぱり…」

窯元の近藤学さんは、6年前、「終の住処」を求め、いわき市四倉町に移り制作を続けていましたが…。

近藤学さん「大堀相馬焼の伝統を継承するのには、やっぱりいわきではだめだよねというような思いはずっと思っていた」

近藤学さん

そんな中、去年届いた避難指示解除の知らせに心が動きました。

近藤さん「自分がずっと大堀、大堀と思っていたというのもあって、じゃあ大堀に戻ろうと」

13年ぶりに「大堀」に再建された「陶吉郎窯」。窯元の建物は、一部を除いて取り壊され、新しくなりました。

近藤さん「和風な感じということで設計の方にお願いしたので、そんな感じに仕上がったなと今眺めていました。和風な感じ。だからどこにどれを置こうというのがこれは本当に悩ましい」

そんな近藤さんがここに飾りたいと思っている、新たな作品がありました。

近藤さん「大堀相馬焼と会津塗、会津漆器とのコラボ作品を何とか形にしたいなと思って」

焼いた陶器の上に漆で文様を描く「陶胎(とうたい)漆器」という技法です。

「陶胎漆器」最初の試作品

近藤さん「新たな「大堀陶胎漆器」として提案したいなと。かっこいいという感じの馬と、ちょっとかわいいという感じの馬と。より多くのみなさんにファンになってもらいたいなという思いもあって」