認知症治療の光となるのでしょうか。去年、国内で承認されたアルツハイマー病新薬「レカネマブ」の投与が県内でも始まりました。期待される効果とは。
製薬大手エーザイなどが開発したアルツハイマー病新薬「レカネマブ」(商品名:レケンビ)は、去年12月20日に国内で保険適用が承認されました。
認知症患者の治療を行う愛媛県松山市の貞本病院では先月、四国で初めて2人の患者に対し投与が行われました。
(貞本病院先制医療研究センター・久門良明名誉院長センター長)
「今まで出ていた薬は認知症による症状を軽くさせる、あるいは進行を遅らせる薬だった。軽症の場合、いわゆる認知症の前の段階は薬がなかった。認知症になるまで待って認知症になってから治療をやっているので結局は治療の開始が遅れている感覚をものすごく持っていた」
様々ある認知症のなかでも67%がアルツハイマー病と言われており、「レカネマブ」は軽度認知障害(MCI)を含む軽度のアルツハイマー病患者が対象です。
アルツハイマー病はアミロイドβというタンパク質が脳内にかたまり、神経細胞を壊すことで引き起こされます。
そのアミロイドβを「レカネマブ」が取り除き、病気の進行を遅らせることが期待されています。
しかし、一度萎縮してしまった脳は元に戻ることはなく、他にも要因があるためあくまで病気の進行を遅らせることが目的です。
(貞本病院先制医療研究センター・久門良明名誉院長センター長)
「アルツハイマー病の方は従来の薬だけだとどんどん悪くなる。最終的にはご飯も食べられない、相手の名前も忘れてしまう、相手も認識できなくなるので、それを少しでも先に持っていくのには意味があると思う。治すのは無理でも先延ばしというのも一つの効果だと思う」
治療は、髄液検査などで脳内にアミロイドβがたまっていることを確認してから、2週間に1回の点滴をおよそ1年半続けます。
頭痛などの副作用のリスクもあるため定期的にMRI検査も行います。費用は体重50キロの成人で薬代だけでおよそ300万円。保険適用で3割負担だとおよそ90万円かかります。
現在、県内で治療が受けられるのは検査体制が整ったこちらの病院と、愛媛大学病院のみです。
(貞本病院先制医療研究センター・久門良明名誉院長センター長)
「多くの方は受診するのをためらう。検査を受けるタイミングが遅れれば遅れるほどレカネマブの治療の恩恵のチャンスが減る。早く受けて自分の病気が分かればそれに応じた人生設計ができるのでぜひ検査は受けてほしい。治療を受けるかどうかはその後決めたらいいと思う」
患者さんや家族にとって期待が大きいこの治療ですが、詳しく知りたい方は、愛媛県松山市の貞本病院までお問い合わせください。
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