■カーネクスト侍ジャパンシリーズ2024 欧州代表 0-2 日本代表 (7日、京セラドーム大阪)
侍ジャパンは京セラドームで欧州代表との強化試合第2戦に挑み、6投手継投による“完全試合”の快挙を達成した。
先発の大学生・金丸夢斗(3年、関西大)は2回24球を投げ、三振4つを含むパーフェクトピッチングで試合の流れをつかむ。もう一人の大学生投手、中村優斗(3年、愛工大)も、1回を三者凡退の見事な代表デビュー。その後も侍投手陣は盤石のリレーで欧州代表に1本のヒット、1つの四球も与えない完璧な投手リレー。6投手全員が三振を奪い、計15奪三振の圧巻継投で完全試合を達成した。
侍打線は2回、山本祐大(25、DeNA)のセンターへの犠牲フライで1点を先制すると、8回に追加点を挙げ、2-0で2戦連続の完封勝利。
1回表、侍ジャパン初先発となった大学生の西川史礁(3年、青学大)。欧州代表の先発、アメリカ・マイナーリーグでの登板経験もあるマルクス・ゾルバッハ(32)からの3球目を弾き返し、ピッチャー強襲内野安打で一塁へヘッドスライディング、先頭バッターで出塁する。2番・近藤健介(30、ソフトバンク)は四球を選び無死一・二塁とチャンスになるが、3番・森下翔太(23、阪神)は変化球をひっかけてサードへの併殺打、さらに4番・村上も左飛に終わり先制機を逃す。
1回裏、侍ジャパンの先発は大学生の金丸夢斗(3年、関西大)。欧州代表の1番、2番を連続三振に切って取ると、前日ヒットを打っている3番・A.リディを変化球で三ゴロに打ち取り三者凡退、上々の代表デビューを飾る。
2回表、先頭の田村俊介(20、広島)は内野ゴロも相手エラーに乗じて二塁を陥れる。続く紅林弘太郎(22、オリックス)の二ゴロの間に、田村は三塁へ。そして中野拓夢(27、阪神)は四球を選び、一死一・三塁のチャンス、ここで8番・山本はセンターへの犠牲フライを放つ。三塁ランナー・田村がタッチアップし、侍ジャパンが1点を先制する。
2回裏、金丸は先頭を空振り三振、続くバッターを中飛、最後のバッターは外角高めの直球で空振り三振と、三者凡退に。2回をパーフェクトピッチングの金丸は、三振も4つ奪って後を託す。
3回裏、金丸から代わったもう一人の大学生、中村優斗(3年、愛工大)は、先頭バッターを4ゴロ。続くバッターには157キロのストレートなどで追い込み、スライダーで空振り三振に切って取るなど、三者凡退。金丸に負けじと最高の代表デビューを飾る。
4回、松山晋也(23、中日)が最速156キロのストレートなどで三者凡退に抑えると、5回、渡辺翔太(23、楽天)も3人で切って取る。6回、隅田知一郎(24、西武)は得意のチェンジアップで3者連続三振に仕留める。
7回裏、隅田が先頭バッターに打たれ、鋭い打球がセンターを襲う。ここで西川がダイビングキャッチの超ファインプレーを見せ、隅田を援護。隅田はこの回も後続を打ち取り、欧州代表に1本のヒットも許さない“完全リレー”で終盤へ向かう。
8回表、代わった万波中正(23、日本ハム)が二塁打で出塁すると、紅林の打球はショートのエラーを誘い、万波がホームイン。終盤で貴重な追加点を奪い、2-0とリードを広げる。
そして8回、9回も種市篤暉(25、ロッテ)が3人ずつで抑え、投手6人による完璧なパーフェクトリレーで完全試合を成し遂げた。
試合後、井端監督は「先発の大学生の金丸投手がいい流れを作ってたと思います。プロの選手も緊張してそのあと登板したと思いますので、非常に見ていて見ごたえがあったと思います」と振り返り、“完全試合”については「出ていくピッチャーが意識して投げているなと感じましたし、いい経験ができたんじゃないかなと思いますし、今後に生きるんじゃないかなと思います」と話した。
今年11月にはプレミア12が控える。若き侍たちが活躍し、選考も難しくなったのではとの問いに「実績ある選手もいますし、若い選手もどんどん出てきてますので、この一年間ケガなくレギュラーシーズンを乗り切ってもらって、こちらを非常に悩ましてくれるとありがたいなと思います」と、指揮官は笑顔で締めくくった。














