ガソリンの貯蔵目的は何だったのか…今も多くの謎が残る

 毛利准教授は元々コンクリートの耐久性などについての研究が専門。蛇島のトンネルは建築物としての価値も高く、どのようにして建設されたかを調べるため、実地調査も行ってきました。

 (毛利聡准教授)「これも人工的に盛り土して、外から見えないようにしているんだと思います。(Q補給が見つからないように?爆撃されないように?)だとは思うんですけれども、ガソリンなので船の燃料にはならなくて(おそらく)航空機用なんですけど、航空機をこの舞鶴湾で運用していたような証言や資料があまりない。ガソリンをなぜここにおいて何に使っていたのかよくわかっていないです」
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 戦後1948年の資料。図面からは1つのトンネルにつき5つのガソリンタンクが保管されていたことが読み取れます。しかし、そのガソリンは何に使う目的だったのか、わかっていません。

 ガソリンを貯蔵する目的をはじめ、なぜ貯蔵庫をトンネルの形で作ったのか、謎が多く残る蛇島。実際に足を踏み入れ、調べ・知ることこそが、レガシーの魅力なのかもしれません。