B型の特徴は‟症状が長引きやすい”

A型とB型は、流行の仕方や症状に違いがあります。

≪A型≫
▼毎年流行期がある
▼急な発熱で激しい症状
▼全国的に流行

≪B型≫
2~3年に1度流行
▼微熱から始まり高熱になるなど、ジワジワと発症して症状も長引く
▼地域的に流行

A型に感染した人も、B型を発症する可能性があります。
慶応大学医学部の菅谷憲夫客員教授によると、「B型は子どもがかかると症状が重くなる傾向にある」ということです。

伊藤院長:
症状が長引いたり、割れるような頭痛や夜も眠れないような咳、吐き気・嘔吐・下痢・腹痛などの消化器症状を訴えたりする患者さんが多くなっています。
症状が複数あると、お子さんなどは長期にわたってつらい症状が続き、点滴が必要になることもあります。

恵俊彰:
タミフルやリレンザなど、処方する薬はA、B一緒なんですか?

伊藤院長:
基本的には4つの内服や吸入の薬がどれも有効なんですが、ウイルスの特性と薬の組み合わせによっては多少効きやすさに違いがあると言われています。
本当は年齢や症状、インフルエンザABによって薬を使い分けたいところですが、急にBが大流行したので一部のインフルエンザBにできれば使いたいという薬がない、ということが今起こっています。それも症状がすぐ治まらない一つの要因になっていると思います。

B型 感染拡大の背景

なぜB型インフルエンザが流行しているのでしょうか。
慶応大学医学部の菅谷憲夫客員教授は、「本来地域的に流行するB型が全国的に広まっていることを考えると、コロナが5類に移行したことも関係しているのでは」と話します。

具体的な要因としては・・・
◆ここ4年間はB型の流行期がなく免疫を持たない人が多い
◆観光客など人の移動が感染を拡大
◆コロナが5類に移行しA型の流行開始が早まった
(本来11月頃始まるインフルエンザの流行が9月頃から始まっていたので、B型が今の時期に増えている)

などが考えられるそうです。

恵俊彰:
インフルエンザってもう「通年流行っている」印象ですよね。

弁護士 八代英輝:
本当ですね。でもワクチンを打てる期間は限られていますから、そう考えるとちょっと怖いですよね。