年齢による発言力の強弱をなくすため『敬語非推奨』独自文化

 そんな吉田寮での暮らしを見せてもらった。

 (吉田寮に住む総合人間学部の4年生)「豚バラ白菜です、きょうは。(Qきょうは?毎日鍋を?)あればみたいな。人がいて物があれば、そっちの方が安いので」

 (吉田寮に住む医学部医学科の5年生)「カレー部の人からカレーを教わってみたり、中国人学生から中華料理を教わってみたり。なんかラッキーなことがたくさんあります」

 寮費は光熱費込みでひと月約2500円。福利厚生施設であるだけでなく誰でも対等に受け入れるための独特の文化も受け継がれてきた。

 (吉田寮に住む医学部医学科の5年生)「吉田寮は『敬語非推奨』みたいな話がありまして。いろんな会議があって(寮の方針を)決めていくときに、なるべく平等な立場で話したいわけですよ。発言力の強弱があるとよくないので、年齢による発言力の強弱をなくすために、なるべく敬語じゃなくてタメ口でいこうみたいなのがあります。だから18歳で入りたての子と、院生で30歳を超えた人とかが、タメ口で議論したりするのはいいことかなと思います」