イランは16日、隣国・パキスタンにあるイスラム武装組織の拠点を攻撃し、少なくとも2人の死亡が確認されました。パキスタン側は報復の可能性を示唆しています。
イランのタスニム通信は16日、イランがパキスタン南西部にあるイスラム教スンニ派の武装組織「ジャイシュ・アル・アドル」の拠点2か所をミサイルやドローンで攻撃し、破壊したと伝えました。
イランは、この武装組織と国境地帯で対立してきましたが、パキスタン領内への攻撃は前例がないとみられます。
パキスタン外務省によりますと、イランからの攻撃で少なくとも子ども2人が死亡し、3人が負傷したということです。
パキスタン外務省は「一方的な領空侵犯は、二国間の信頼関係を著しく損なうものだ」としたうえで、「露骨な主権侵害を最も強く非難する」との声明を発表。さらに、「重大な結果を招くおそれがある」と警告し、報復の可能性を示唆しました。
イランは15日にも、イスラエルの情報機関「モサド」の拠点だとするイラク北部のクルド人自治区やシリア国内にある過激派組織「イスラム国」の拠点を弾道ミサイルで攻撃したばかりで、中東情勢の緊張がさらに高まるおそれがあります。

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