石油元売り大手のコスモエネルギーホールディングスは今年4月から6月期の決算について、原油価格が下落した影響などにより、最終赤字が72億円となったと発表しました。

石油元売り大手のコスモエネルギーホールディングスによりますと、今年4月から6月期の決算は72億円の最終赤字となりました。原油価格が下落し、在庫の原油や石油製品について評価損が膨らんだことが主な要因だとしています。

一方、在庫の評価損を除いた最終利益は47億円の黒字となっていて、コスモは「先行きの不確実性は高いが、実質的なマージン(販売価格から原料コストなどを差し引いたもの)環境は改善していて想定より上振れている」として、通期の業績予想は据え置きました。

また、株主還元の一環で行う配当の予想について、200円から250円に引き上げました。

コスモをめぐっては、「旧・村上ファンド」の村上世彰氏が関わる投資会社などが20%を超える株式を保有していますが、経営方針をめぐり両者が対立しています。村上氏側はさらに4%ほどの株式を買い付ける意向を示していて、コスモ側に趣旨説明の書類を提出しています。

これについてコスモ側は「内容的には非常に乏しく、他の一般株主の投資判断に資するような情報を十分にもらえているとは思いません」「多くの質問を投げていて、まだ回答は頂いていない」とした上で、今後の対応を検討するとしています。