(ブルームバーグ):「グッチ」を傘下に持つ仏高級品メーカー、ケリングは15日、サイバー攻撃によって一部の顧客情報が流出したと発表した。データ侵害は6月に発覚していた。
今年は英小売業界に対するサイバー攻撃が相次いでおり、フランス企業にも被害が及んだ形だ。
「イブ・サンローラン」や「バレンシアガ」も傘下に持つケリングは電子メールによる声明で、ハッカーは「一部ブランドの限定的な顧客データ」に不正アクセスしたと説明。データ侵害されたブランドは直ちに関係当局と顧客に通知したという。流出した情報には銀行口座やクレジットカードなどの金融情報や政府発行の身分証番号は含まれていないとした。また、影響を受けたシステムの安全を確認し、再発防止策を講じたと明らかにした。
英国では今年4月、小売り大手マークス・アンド・スペンサー・グループがサイバー攻撃を受け、約4カ月にわたり混乱が続いた。最近では自動車メーカーのジャガー・ランドローバーが攻撃に遭い、販売と生産活動に支障をきたした。
ハッカー集団「シャイニーハンターズ」の代表者が、テレグラムを通じてケリング攻撃の犯行声明を出した。ただ、この人物は身元を明かしておらず、ブルームバーグはその主張を確認できていない。
原題:Gucci Owner Kering Says It Was Hacked, Limited Data Accessed(抜粋)
--取材協力:Charles Gorrivan.もっと読むにはこちら bloomberg.co.jp
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