エレベーター大手「フジテック」の前会長である内山高一氏は、誹謗中傷などにより、不当に会社から追放されたとして、フジテックの社外取締役5人に対し5億円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴しました。

フジテック前会長 内山高一氏
「オアシスが送り込んだ4名と、神戸大の三品が寝返って私をおとしめた。ネガティブキャンペーンをして私の名誉を毀損し、会社を乗っ取った」

創業家出身で、今年3月まで会長を務めた内山氏は会見でこう話し、不当に会社を追放されたとして5億円の損害賠償を求め、東京地裁に提訴したと明らかにしました。

被告は、株式のおよそ17%を保有する香港の投資ファンド「オアシス・マネジメント」が推薦した4人の社外取締役と、取締役会で内山氏の会長解任に賛成した1人です。

フジテックをめぐっては、内山氏が“物言う株主”として知られるオアシスと対立し、会長を解任されましたが、オアシスが主導する経営に強い懸念を示し、株主提案を出しています。

内山氏は、自らが選んだ8人の社外取締役候補の選任を求めていて、今月21日の株主総会では、オアシスも賛同する会社側の提案と、内山氏の提案のどちらが株主の賛同を得られるかが焦点となっています。