経済危機に陥ったスリランカの債務再編に向けて日本などが議長を務める債権国の会合が9日、オンラインで初めて開催されました。

スリランカの第一回債権国会合では、日本、インド、フランスの3か国が共同議長を務めました。会合にはスリランカを含めて、27か国が参加し、最大の債権国である中国は「オブザーバー」での参加にとどまりました。

G20には低所得国の債務を協議する「共通枠組み」があるものの、中所得国のスリランカはこれまで対象外で、債権国の協議体が先月4月に発足したばかりです。

神田財務官
「今後の中所得国の債務問題への対処に当たってのモデルケースになることを期待しております」

初会合終了後、こう述べた財務省の神田財務官。引き続き中国には債権国会合への正式参加を呼びかけ、中国が参加を決めた場合には、歓迎することを強調しました。

また、神田財務官は「具体的な債務再編の合意のタイミングについて、確たることは誰もわからない」とした上で、「スリランカの債務問題への対処は喫緊の課題で、なるべく早期の合意を目指して交渉を直ちに進めていきたい」と述べました。

11日から開催されるG7財務大臣中央銀行総裁会議でも、スリランカの問題を含む低・中所得国の債務問題が話し合われる予定です。