(ブルームバーグ):三菱電機など複数の企業がドイツの大手昇降機メーカー、TKエレベーターの欧州事業買収を検討していることが5日、分かった。買収額は50億ユーロ(約8820億円)を超える可能性がある。
事情に詳しい複数の関係者が、非公開情報であるとして匿名を条件に明らかにした。フジテックも買い手候補の一つとなっているほか、投資ファンドも関心を示す可能性があるという。
TKエレベーターを巡っては、フィンランドの同業大手コネが4月に約5兆5000億円(当時のレート)で買収すると発表した。コネは投資会社のアドベント・インターナショナルとシンベンから買い取る。これにより、世界最大の昇降機メーカーが誕生する見通しだ。コネはTKエレベーターの買収に関する独占禁止法当局の承認を得るため、同社の欧州事業を売却する方針だ。
コネのフィリップ・デロルム最高経営責任者(CEO)は買収発表当時、「われわれは十分な準備を進めており、統合の戦略的な意義を維持しながら、必要な規制当局の承認を全て得られると確信している」と述べていた。
関係者によると、最終的な買収価格は、欧州連合(EU)の執行機関・欧州委員会の独占禁止当局との交渉により事業の売却対象範囲が固まってから決まる見通しだ。協議は初期段階で、三菱電機などが正式な入札に進むかどうかは決まっていない。
三菱電機とフジテックの広報担当者はコメントを控えた。
欧州は古い建造物が多く、エレベーターの保守やリニューアルの需要が大きい。日本勢は同地域での事業拡大を図っている。
三菱電機は今年4月、販売・保守を手がけるアイルランドの会社を買収すると発表した。同社はエレベーターを含めたビルシステム事業を重点成長事業と位置付け、傘下の三菱電機ビルソリューションズと共に欧州地域で事業拡大を進めている。
原題:Japanese Rivals Are Said to Study Bids for TK Elevator Assets(抜粋)
--取材協力:鈴木英樹、Kirsi Heikel.
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