(ブルームバーグ):ブラジル金融市場では5日、株式や通貨などが急伸。4日投開票された大統領選の第1回投票で、世論調査の予想を覆してフラビオ・ボルソナロ上院議員が首位に立ち、深刻化する財政問題への対応が進むとの期待が高まった。ボルソナロ氏は25日の決選投票で現職のルラ大統領と対決する。
左派のルラ氏より市場寄りとみられるボルソナロ氏は、第1回投票で47%を獲得し、ルラ氏の45%を上回った。市場では当初、ルラ氏がリードすると広く予想され、ボルソナロ氏は良くても互角とみられていた。だが、JPモルガン・チェースはリポートで、大統領選は今やボルソナロ氏が優位な展開になったとの見方を示した。
主要株価指数ボベスパは5日の取引開始直後に8%急伸し、過去最高値を更新。通貨レアルも一時約5%上昇し、世界の主要通貨で最大の上げとなった。米国上場の「iシェアーズMSCIブラジルETF」もニューヨーク市場の取引開始前に12%上昇した。
運用資産340億ドル(約5兆3700億円)のリームス・アセット・マネジメントで国際経済分析を担当するアントニナ・タラシューク氏は「歓迎すべきサプライズだ」とし、「ルラ氏なら現状維持だが、ボルソナロ氏なら財政再建を重視する市場寄りの政策が期待できる。今回の結果を受け、投資家は買い持ちを増やしやすくなった」と述べた。
ロベコ・インスティテューショナル・アセット・マネジメントのポートフォリオマネジャー、ダニエラ・ダコスタ・ブルタイス氏は「投資家の目には、ボルソナロ氏の方がより望ましい選択肢に映っている」と指摘。財政再建が進めば、ブラジル中央銀行は「極めて引き締め的な金融政策」から脱却し、利下げを続ける余地が生まれるとの見方を示した。

ジャイル・ボルソナロ前大統領の息子であるボルソナロ氏は、経済政策の詳細をまだ明らかにしていない。ただ投資家は、歳出削減などの財政再建に取り組む可能性が高いとみている。こうした取り組みは、企業や家計の重荷となっている2桁台の金利を引き下げる上で重要だと受け止められている。
一方、ルラ氏は歳出削減にほとんど踏み込んでいない。選挙戦終盤には社会支援策や一部の補助金を拡充しており、財政赤字を抑える意思があるのかとの投資家の疑念が一段と強まった。
UBSグローバル・ウェルス・マネジメントのブラジル担当チーフエコノミスト、ソランジュ・スロール氏は、財政再建に向けた「信頼できる」兆候が示されれば、長期金利が大幅に低下する可能性があるとの見方を示した。

BBVAのグローバル為替・中南米戦略責任者、アレハンドロ・クアドラド氏は、決選投票に向けて相場の変動が続く可能性はあるものの、今回の予想外の結果は、ブラジルの先行きを巡る見方を大きく見直すきっかけになると指摘した。
原題:Brazil Assets Surge as Investor Favorite Bolsonaro Leads in Race(抜粋)
--取材協力:Raphael Almeida.もっと読むにはこちら bloomberg.com/jp
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